アイシング(クーリング)とは
氷や冷水などで関節や筋肉を冷やす事をアイシングやクーリングと呼んでいます。スポーツの現場では多く用いられています。スポーツ中のケガをした場合は応急処置でアイシングを行います。普段の練習後や試合後には疲労回復や筋肉痛軽減などの目的でクーリングダウンで用いられます。医療に現場では、発熱時や、熱中症の時に体温調節の為にクーリングはもちいられます。アイシング(クーリング)は様々な場面で用いられています。
アイシング(クーリング)の効果
皮膚表面に寒冷刺激を与えることで筋肉、神経、血管・循環器系に作用し、疼痛コントロール(痛みの緩和)、新陳代謝の低下(急性炎症の緩和)、血管収縮(止血)、熱の放散の促進などの効果をあたえます。
アイシングで注意が必要な方
アイシング中の注意点
・寒冷蕁麻疹、冷却過敏がある方
・レイノー症(指先が冷えて白くなる)などの循環障害がある方
・糖尿病や末梢神経炎など局所の知覚神経鈍麻・麻痺がある方
・長時間の冷却も凍傷になる恐れがあるので注意が必要です。
(20分以上の冷却は注意が必要です)
・季節により冷却の方法を変えましょう。夏場と冬場では冷却時間や冷却を行う場所なども考慮して下さい。
・製氷機の氷は霜がつかないのでアイシング(クーリング)時は直ぐに使用できるのですが、冷凍庫の氷は霜がついています(氷を持つと引っ付く状態)これが原因で凍傷をおこすので、冷凍庫の氷を使用する場合は水につけてから使用しましょう。
アイシング(クーリング)に用いる道具
アイシング(クーリング)に用いる道具には様々な種類があります。
アイスバケツ・アイスバス
氷と水をバケツなどの容器に入れ、その中に手や足をいれて使用します。プロスポーツの現場では浴槽に氷と水を入れて全身を入れてリカバリーする使用方法もあります。
アイスバッグ
氷をアイシング用の氷嚢にいれて使用します。
アイスパック
ジップロックなどのビニール袋に氷をいれて使用します。
コールドパック(保冷剤)
保冷剤などの事で冷凍庫で事前に凍らせて使用します。。使用時は直接皮膚面にあてると凍傷を起こす可能性がある為、保冷剤と皮膚面の間にガーゼやタオルを入れて使用します。
アイスマッサージ
紙コップに水を入れて凍らせます。アイスマッサージを行う時に紙コップの上部を切り氷の部分を露出して患部をマッサージしながら使用します。
冷却ジェルシート
湿布状のシートで、シートに冷却ジェルが貼り合わせてあり、ジェル面を身体に当て使用します。
コールドスプレー
冷却材が入ったスプレーで、患部周辺にスプレーを数秒あてて使用します。同じ部分に長くスプレーすると凍傷を起こす危険があるので注意が必要です。