親などが子どもの手首を急に引っ張ったりして脱臼を起こす事が最も多いです。その他には、転倒して変な手のつき方をして脱臼する場合や、うつぶせ寝で身体の下に腕がある状態で寝返りをした時に脱臼を起こす場合などもあります。
1歳から5歳までの子どもに多く、6歳または7歳までは起こります。子供の骨や関節は未成熟であるため腕に強い力が加わる事で肘関節の近位橈尺関節での脱臼を起こします。
脱臼時の症状
・腕を動かさない
・肘~前腕部を痛がる
・腕を触るのを嫌がる
脱臼後は迅速かつ適切に脱臼を治す事が大切です。
負傷後の経過時間が長くなると痛みが強くなり脱臼を治すのも難しくなります。一部の子供で、一度脱臼を経験すると脱臼が起こりやすくなったり、緩い関節を持っている子供は複数回脱臼する可能性があるとも言われています。
親や幼稚園・保育園・こども園の先生が注意する事
子供の腕の脱臼を見たことがある方は特に注意して下さい。まずは肘の脱臼を疑うかもしれません。ケガを起こした状況から腕の脱臼ではない事もあります。肩の脱臼であったり、手首や肘の骨折、鎖骨の骨折を起こしているかもしれません。子供が急に腕を動かさない場合や腕を痛がる場合は直ぐに接骨院または整形外科への受診をお勧めします。
絶対にやってはいけない事
近年、インターネット上に様々な情報が掲載されています。子供の腕の脱臼の治し方等の情報も掲載されていたりします。素人判断で子供の腕の脱臼だと親が判断して無理に動かした事で脱臼が悪化するケースや、脱臼ではなく骨折を起こしていて動かした事で骨折が悪化してしまったケースもあるみたいです。くれぐれも素人判断はしない様にして下さい。
子どもの腕の脱臼予防
子供の手首や前腕を急に引っ張らない
→子供の衣服を着せる時、子供を抱き上げる時
→遊びの中で腕が急に引っ張られる事はしない
うつぶせ寝の時に腕が身体の下にしない
→寝返り時に腕が身体にロックされて引っ張られないように注意